遅々として進まないバッテリー駆動アンプの放電試験(言い換えると、バッテリーの持ちが良い!)をしながら、ヘッドホンアンプ・コンテスト出品作を組み立てています。このアンプ(2022モデル)は、前作(2021モデル)と同じ回路構成、(ほぼ)同じ使用パーツです。じゃあ、なにが違うって?
違うのは基板です。「基板の防振は音にメチャメチャ効く」で述べた真鍮ベースに接着したエポキシ基板、いわゆる「真鍮基板」を信号系に用います。MUSES 72323 を載せた EVR-323X と、MUSES 03 を載せた SKHP-03X の2枚です。
EVR-323X 用のベースには、20t の真鍮フラットバーを削りました。ところが仮組みしたところ、ケースの天井につっかえます。あわてて底面を 2 mm 削りましたので、仕上がりは 18t です。接着前に気づいてよかった。
SKHP-03X のベースには、12t の真鍮フラットバーを削りました。この厚みでは、不足と考えるのですが、これ以上ではケースに収まりません。
基板は配線して、動作を確認します。それから真鍮ベースにネジ止めして、漏れないようにマスキングテープを貼って、ベースを適当に傾けて、シリンジを使って充填用のエポキシ樹脂(接着剤では粘性が高すぎて流し込めません)を流し込みます。
ベースを垂直に立てたり、トントンと机に打ち付けたりして、気泡を追い出します(残っていてもわかりませんが)。充填が終わったら、一昼夜、硬化を待ちます。
信号系の接続には Belden BEL-RBT20276, 2PX24AWG を使いました。シースを剥く手間を要します(AWG12のワイヤーストリッパを使えばカンタンです)が、中の線はツイストペアになっています。ですので、ツイストする手間が省けます。しかも、2組のツイストペアがまとめてツイストされています。ですので、ステレオ配線がやりやすい。
実装写真を示します。電源系のワイヤーは UL3265, AWG24 です。この線も「仕上り外径が細く配線スペースを取りません」と説明されているのですが、BEL-RBT20276 の直径は6割くらいに見えます。(以上を書いてから直径を計ったら 1.20 mm と 0.75 mm でした。目分量は正しい!)。
もうちょっとで完成です。さて、音はどうか。