ヘッドフォンドライバに使用した、
MUSES 05 パラレルステレオ基板 SKHP-05X
と
電子ボリューム MUSES 72323 を載せた EVR-323XX 基板
は、S 君に設計してもらいました。完成したアンプは、真っ先に彼に聞いてもらいました。以下、彼からの感想です。
ヘッドフォンドライバ 2023モデルの音について、以下に書かせていただきます。
ライブ音源を再生すると、会場の空気が押し寄せ、それぞれの楽器の響きや余韻を隅々まで感じられます。電源がバッテリーになった効果でしょうか。まるでその場で演奏を聴いているかのような、そんな気分に浸らせてくれます。
また、このアンプを聞いていると、電源の供給方法について深く考えさせられます。私のシステムでは、すべての機器に AC 100 V から電源を供給していますが、時間帯によって音が変わることが度々です。
これは推測にすぎませんが、時間帯によって周辺の電力消費が変化して AC に波形ひずみが、もしくはノイズ混入があるためと考えます(注:別府にも経験があります)。特に平日のゴールデンタイムなどは酷いもので、音楽を楽しむために深夜を待っています。
ところが、2023モデルは聴取時間を選びません。これがバッテリー駆動の効果でしょう。AC ラインからの電源供給は行われず、安定したバッテリー電源でのみヘッドフォンが駆動されます。AC ラインの波形歪みやノイズ混入から開放されたシステムは、これほどまでに静寂感が表現できるのかと考えさせられました。
時間を選ばず、好きなときに素晴らしい音質で音楽を楽しむことができる、そんなヘッドフォンドライバです。
これほどまでに素晴らしいアンプですが、ここまでくるとさらに欲が出てきます。是非、電源を分離したバージョンを聞きたい。深さ方向の再現力がずば抜けて素晴らしいのですが、左右の広がりがほんの少し寂しく感じます(とはいえ、そこらのアンプよりは十分に広いですけど)。
これからも、どんな進化を遂げるのか、楽しみです。
-------------- 評価環境 --------------
D/A converter : 自作D/Aconverter (PCM1792A 8パラ、左右独立トランス電源)
ヘッドフォン : AKG K812 / Sennheiser HD800
ヘッドフォンケーブル : HPC-26QUAD使用自作ケーブル
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--------------- 試聴曲 ----------------
・I Love Being Here With You - Diana Krall (Live in Paris)
・アンモナイトの夢 - 福山雅治(はつ恋)
・ほか
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示し合わせてはいませんが、私と同じ希望《左右独立バッテリー電源》を述べられてしまいました。電源トランスを左右で分ければ、音の解像度は一段とアップします。バッテリーでも、やってみる必要がありそうです。
後日談は、追加編。
アンプ記事はこちら。
完成に至るまでのブログ:
ご笑覧ください。