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Toshiyuki Beppu

配線材を(十数年ぶりに)またまた選んだ

更新日:2022年7月1日




第1回はこちら、第2回はこちら)


 前回のタイトル写真に一組だけ、黒いシースに包まれた同軸のような線がありました。気づかれた方は観察眼が鋭い!私ではとても無理ですね。その写真をもう一度示します。



 この黒色シースの線ですが、音は、透明感があって悪くなかったです。ただ、モヤモヤ感があり、単線のLANケーブルの中身よりはよいかな。だけど、より線よりは劣るかな。てな感じでした。

 余談ですが、もっとも内側の赤黒と白青は、メッキなしの単線の塩ビ被覆です。音は論評に値しません。黒いシースの外側が前々回のベスト。その外側が、交錯していますが、単線とより線のLANケーブルの中身です。

 前回、LANケーブルのより線と単線を比較してからは、より線のメーカー違いを聞いていました。そのLANケーブルの比較をしながら、「セレクタEVRの配線を、早く交換しなくては!」と、考えていました。で、作業しちゃいました。



 LANケーブルは4色あって、4入力の配線に最適です。さらにゆったりと聞いていられる音になりました。1週間くらいでしょうか、いい気分で鳴らしていました。


 そんなときに思い出しました。「黒色シースを外すのを忘れてた!」。


 LANケーブルも、シースに通したままでは、よりボケッとした音を聞かせてくれます。シースを外して、まずは芯線を4対まとめて接続した状態を聞いて、それから1対だけを聞いて、なんのことはない、1対がベストでした。それから、メーカーによるLANケーブルを比較していた頃には、黒色シースのことは忘れてました。

 で、あわてて黒色シースを外してビックリ。音のことではありません。芯線の細さです。24AWGタイプを発注したのですが、一瞬、間違えたかと。細いです。外径からは28か30AWGにしか見えません。証拠写真を示します。UL 3265 (下の3本)も同サイズの中では外径の小さな線ですが、ツイストされた芯線は、それよりも細い。でも、ワイヤーストリッパの合うサイズは24。



 この黒白と赤緑の線の耐圧は 30 V (AC) です。芯線の被覆はテフロン系。ただし、テフロン系にしては、ハンダこての熱で縮みます。導体は0.08のスズメッキの40本撚り。気のせいか、極細の導体が柔らかいように思います。被覆を剥いてよじったときに、よじりにくい。

 外した黒色シースも柔らかですが、塩ビです。そのシースを外した音を聞いてまたビックリ。ぐっとクリアに、伸びが良い。高域の透明感があって、それでいて、いかにも「オーディオ用」だとのキンキンした音がしない。


 この黒色シース線は、ベルデンのロボット用ケーブルです。「柔らかい線を」と探してみつけました。芯線が2対(4本)の BEL-RBT20276 2PX24AWG であれば4色ですから、アンプの配線にも使えそうです。ただし、色の組み合わせが、白と黒、赤と緑。ですので、ちょっと使いづらい。それでも、撚ってある線をほぐして、2本撚りに巻き付けると、簡単に3本撚り(右下の白赤緑)にできます。これなら、プラスマイナスとGNDの電源ラインにも使えます(余った黒の線はどうしよう…)。



 でも、面倒ですから私は、白と黒、赤と緑のままで使うでしょう。MonotaROは安いですが、10 m単位でしか売ってくれません。MiSUMi-VONAは安くないですが、1m単位で購入できます。

 セレクタの配線用にと4対8色(4PX24AWG)を購入して、シャント・レギュレータ化したセレクタEVRの配線を、またもや、やり直しました。細くて柔らかいので、作業はしやすい。でも、ロータリスイッチから配線を取り除く作業はやっかいです。コテを長くあてすぎると、スイッチにダメージを与えてしまいます。ここは、経験を積んでいても、肩の凝る作業です。



 今回の経験を追加しての、電線のまとめです。

  • 単線でもより線でも、柔らかさが最重要ポイント

  • ロボット用ケーブル、より線LANケーブルは、芯線も柔らかくなるように、十分にアニールされている?(推測です。調べてはいません)

  • メッキの有無は、どうでもよい

  • したがって銅の純度も、どうでもよい

  • 塩ビ系の被覆あるいはシースは、鈍い感じの響きがつきまとってよくない

 やはり、柔らかさが音の決め手です!セレクタEVRは、より伸びやかな音を聞かせてくれるようになりました。


重要な補足:BEL-RBT20276 は、耐圧AC 30Vです。100V系の配線には使えません


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