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ユニウェーブスピーカ
1990年代には、高橋和正さんの教えを受けながら,スピーカシステムに取り組んでいました。当初は『リニアフェイズ』とよばれていたシステムでしたが、目指していたところは、「位相」の平坦化ではありませんでした。信号に含まれる波の数をそのままに再生したい、これが『ユニウェーブ』の目標であり、その取り組みによって、音場感、定位感を飛躍的に向上させることができました。
一周期だけのサイン波を用いる単発サイン波応答は、音源の位置合わせだけでなく、聴感的フラットネス、ネットワークひずみやホーン内での反射を「見える化」しました。ところが、高橋さんは「見る」ことなく、聴感だけで音源位置を合わていました。単発サイン波は、「聞こえていた」問題点を見せてくれたに過ぎませんが、見えるようになり、スピーカ・システムへの理解を深めることができました。
ユニウェーブ・スピーカの重要なノウハウは、
音の波面(音源位置)を合わせること
ネットワークひずみを発生させないこと
振動系リアクションをなくすこと
共振を使わないこと
最小バフル面積と吸音処理
です。
ところが残念なことに、いずれも、ふつうのメーカー製スピーカでは無視されてます。簡単なことですが、コスト・パフォーマンスとは相容れないからです。でも、見方を変えれば、いまでもスピーカ・システムにはこれらの弱点があるのです。
ですから『ユニウェーブ』は、スピーカの音質改善に活かせる理論なのです。
![ユニウェーブ表紙.jpg](https://static.wixstatic.com/media/d716de_18ad5509b70c4d6ab5b5e4659737eeaf~mv2.jpg/v1/fill/w_190,h_262,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01,enc_avif,quality_auto/%E3%83%A6%E3%83%8B%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%96%E8%A1%A8%E7%B4%99.jpg)
まえがき(高橋和正)
第1部 ホーンからユニウェーブへ(高橋)
ホーンからユニウェーブへ-30年の歴史を捨てるだけの魅力
ユニウェーブ・システムとは-ユニットは単なる素材でしかない
低域拡大と位相特性改善の実験ーデッドマスと 6dB/oct ネットワーク
4ウェイ SP システムをリニア・フェイズ化する-聴感を納得させる単発サイン波応答
自作4ウェイシステム,そのコンセプトとノウハウ全公開ー新しい総合理論「ユニウェーブ」を提案!
第2部 単発サイン波によるスピーカの測定(別府)
単発サイン波応答の測定と測定データの見方
リニアフェイズ・システムの音源位置とネットワークの検討
単発サイン波が語る現代スピーカ・システムの問題点
ユニウェーブ・スピーカの設計思想から実測まで〔Ⅰ〕
ユニウェーブ・スピーカの設計思想から実測まで〔Ⅱ〕
ユニウェーブ・スピーカの設計思想から実測まで〔Ⅲ〕
ユニウェーブ・スピーカの設計思想から実測まで〔Ⅳ〕
ユニウェーブ・スピーカの設計思想から実測まで〔Ⅴ〕
シミュレーションによるクロスオーバ・ネットワークの検討
単発サイン波によるホーン・スピーカの測定
単発サイン波によるグラフィック・イコライザの応答
単発サイン波による内外スピーカ・システム10機種の測定
第3部 ユニウェーブ・スピーカの製作
デッド・マスつき2ウェイ・システムの製作(高橋)
リニア・フェイズ・システムの製作と単発サイン波による応答(別府)
リニア・フェイズ・スピーカ“トリコーンⅡ”の製作(高橋)
”ユニウェーブM”システムの製作〔Ⅰ〕(高橋)
”ユニウェーブM”システムの製作〔Ⅱ〕(高橋)
その後のユニウェーブ・システム(高橋)
”即席ユニウェーブ”スピーカの製作(高橋)
”即席ユニウェーブ”スピーカの単発サイン波応答を観測する(高橋)
新ユニウェーブ・システム「パンドーラ」の誕生(高橋)
新ユニウェーブ・システムの製作(高橋)
ユニウェーブ・システムの製作(別府)
あとがき(別府俊幸)
番外編 ユニウェーブ・スピーカの製作
『ユニウェーブスピーカ』を発刊してからの取り組みをご紹介します。
それからの20年、私は KIT 301と97年3月号のスピーカ・システムで楽しんでいます。